「いい天気だねえ」
闇を好むはずの呪霊の性質も、特級ともなればあまり関係ないらしい。まだ夏とは言えない日差しを受けて、気持ちよさそうに真人が伸びをする。
そうですねと適当に答えながら、あきらは川を見た。
大きいが、あまり綺麗には見えない川だ。色は濁っているし、よくわからない白い泡が所々に見えている。ゴミもちらほら浮いていた。
「何見てんの?」
「……魚がいるんですよ」
いつのまにか隣にやってきた真人に答えてやると、ちょうど遠くで一匹、鯉か何かが跳ねた。ほんとだ、と真人が無邪気に笑う。
「…………」
水面が日差しを受けて光っていた。こんな汚い川でさえ、時々綺麗に見えることはあるんだとあきらは知った。
真人に似ているな、と思った。