もう完結している少女漫画を一気読みしてみた。
休みなのをいいことに一日中部屋に篭って、結末間際の別れやハッピーエンドに大泣きする。特に良かったところをもう一度読み返してはまた目頭が熱くなり、気がつけばもう夜中だった。
泣きすぎて目が痛いし、喉も渇いた。
水を飲もう。
そう思って共用の冷蔵庫に向かうと、そこには夜食のカップ麺をずるずると音を立てて食べている五条がいた。明らかに泣き腫らした目のあきらを見てぎょっとしている。
「…………」
「…………」
「……あきら?」
「水飲みに来ただけだから」
スタスタ歩いて冷蔵庫を開けた。水の入ったペットボトルを一本取って背を向ける。
「どうしたんだよ」
肩越しに振り返ると、五条は完全に箸を止め、難しい顔をしてこちらを見ていた。麺が伸びるから早く食べればいいのにと思いつつ、「別になんにもないよ」と答えて水を飲む。漫画を読んで泣いてましたと正直に言えばきっと揶揄われると思ったのだ。
これでもかと視線があきらに突き刺さる。ちょっと気まずい。
そそくさと部屋に戻り、仮眠を取る。翌朝教室で会った五条は、まだちらちらとこちらの様子を窺っていて、なんだか変な気持ちになった。