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伏黒父と呪詛師

嫌な音を聞いた。骨を切る音だ。
切れ味のあまりよくないらしい大刀を肩に置いた男は、軽いかけ声とともにとどめと言わんばかりに倒れた体にそれを振り下ろす。
さっきまで生きていた男の首が、胴体から少し離れた場所に落ちた。グシャッとこちらもあまり聞きたくはない種類の音がする。

「……グロッ」

あきらの呟きを耳聡く聞きつけて、「なんだよ」と伏黒と名乗った男は言った。

「猟奇趣味、キモい、エグい」
「ひどい言われようだなオイ……」

ドン引きしているあきらの様子に少しショックを受けたような顔をしたと思ったら、横たわる死体を眺めて口の端を持ち上げた。仕方ねえだろ、と男が続ける。

「呪術師はなかなか死なないからな。念入りにやっとかねーと怖くて夜も眠れねえ」

もう一撃、明らかに不必要な攻撃で死体を損なって、伏黒が笑う。うえっと舌を出して嫌そうな顔をしながら、あきらも自分の獲物にとどめを刺した。