今日は初詣に行きまーす!!と新年になっても変わらずハイテンションな担任教師に連れられて、あきらは朝から筵山を降り、参拝客でごった返す近隣の神社にやって来ていた。
逸れないでねと子供にするように言い聞かせた五条はあきらの前に立ち、人混みを掻き分けている。
今日はサングラスなので不審者っぽさがだいぶ薄れているのが幸いだ。後ろをついて行き、参拝の順番を待ち、賽銭を投げ入れて今年も誰も死にませんようにとか適当なことを願う。それで終わりかと思ったら。
「初詣って言ったらおみくじでしょ」
という五条に引きずられ、あっという間に社務所にたどり着く。あきらは言われるがままに、やったー大吉ださすが僕とはしゃぐ五条の後に続いておみくじを引いた。棒の番号を告げると、巫女さんに一枚の紙を渡される。
人の邪魔にならないよう、少し離れたところでそれを確認すると。
「…………」
「何固まってんのあきら。凶でも引いた?」
「はい」
「……」
「凶でした」
ぴら、と自分が引いたおみくじの紙を見せると、五条は黙り込んでしまった。
別にそこまでショックでもない。こんなのは気の持ちようだ。と思いたい。でもさすがに初めて引いた凶なので、新年早々少し気分が落ちた。
結んできますね、と踵を返そうとした時、五条が「ちょい待ち」とあきらを呼び止めた。
「これは没収」
「えっ」
「でこれあげる」
ぴっと取り上げられた紙のかわりに、五条がさっき引いたとはしゃいでいた大吉のおみくじがあきらの手に乗せられる。ええ?と困惑しているあきらの頭をぽんぽんと数回叩くと、五条は笑って、自分のものになった凶のおみくじを結びに行ってしまった。