「あきらさあ、高専の頃僕のこと好きだったでしょ」
「…………」
突然何を言い出すのか、と思った。
スマホの画面から目を離して五条を見るが、相変わらず目隠しが顔の半分を隠していて、表情が読みにくい。口元が笑っているのだけわかる。
「……自意識過剰」
「あれ?」
「好かれる要素あったと思ってんの」
「それはひどすぎない?」
口を尖らせた五条を無視して、ため息を吐き、またスマホの画面に目を落とす。
ちぇっとかなんとか悔しそうにしているから、どうもあきらは平静を装えているようだ。
本当のことを言ってやるつもりは全くなかった。