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含まれない/五条

いい天気だった。
高専にある池なのか沼なのか湖なのか判別のつかない水辺で、五条とあきらはなんとなく二人で過ごしている。

「男なんてきらーい」

言いながらあきらは水面に向かって石を投げた。ピッピッと二度ばかり跳ねては水底に沈んでいく。さっそく次の石を探すあきらの背中を見ながら、「範囲がでけーよ」と五条は言った。
男女で分けるなら世界の半分だ。いくらなんでも大雑把過ぎるし、何より自分が当てはまるのが腹立たしい。

「そお?」
「俺とか傑も入るだろ、それじゃ」

拾った石を手の中で遊ばせながら、あきらがきょとんと五条を見た。一拍置いて、ははっと笑い出す。

「……んだよ」
「別に」

言ってまた振りかぶる。陽射しをキラキラと反射する水面に、また石が跳ねた。今度は三回。

「五条達は嫌いじゃないよ。男じゃなくて、友達だし」

ニッと笑うあきらの顔には信頼が浮かんでいる。悪気なんて欠片もなかった。喜ぶか怒るか、五条は迷って、結局ふいっと目を逸らした。