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担任談

来年度の新入生は三人と決まったらしい。来年はその子達の担任となるだろう現自分の担任から世間話にそう聞いて、あきらはへー、と相槌を打った。

「どんな感じの子が来るの」
「来るんですか、だ」
「くるんですかー」

この一年訂正されても訂正されてもろくに染み着かない丁寧語に、夜蛾が眉根を寄せる。けれど特に文句を重ねることはなく。

「……負けず劣らず、と言ったところだ」

誰に、なんて聞くまでもない。にんまりと楽しげに笑うあきらを見て、夜蛾は溜息を吐いた。