五条悟は、この狭いようで広い呪術界で、当代きっての最強の呪術師である。
そこに疑いはないのだけど、信用も信頼も、加えて尊敬もしていない、と素直に言ったらひどいなあと言われてしまった。
「最強なのに」
「それは知っていますけど」
傷ついたというより拗ねたように口を尖らせるのを見て、ますますそんな気はなくなった。
信用信頼尊敬、全部強さに対してではなく、人柄に対してするものだ。と少なくとも私は思っているので。
だから五条さんがいくら強くても、それをする理由にはならない。
「私が五条さんに対して思っているのは」
「うん?」
「……子どもみたいな人だなあ、ということだけです」
これまた素直に言い切ると、五条さんは一瞬だけ動きを止めて、私のこめかみに両の拳を当てた。続いて力一杯ぐりぐりと戒められる。
だからですね、そういうところだって、言ってんですよ。