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ブラコンとシスコン

久しぶりに一緒に仕事をすることになった仕事仲間が、何故か子供を連れてきた。半ズボンから覗くひざこぞうが眩しい、どこからどう見てもランドセルを背負っていそうな子供だ。ハア?と怪訝そうな顔をしたあきらに笑顔を向けると、冥冥は「弟だよ」と少年の肩を叩く。

「いや、はぁ?これから呪詛師とやり合うんですけど?言ってなかったっけ?」
「聞いてるよ。ほら憂憂、自己紹介を」
「はい姉様!」

名前を呼ばれて張り切った少年はあきらを見つめると、歳の離れた姉によく似た綺麗な笑顔を作った。

「憂憂と申します。姉様の邪魔にならないよう力を尽くします。本日はよろしくお願いします」

年齢にしてはしっかりしすぎているだろう挨拶を聞いてあきらが額を押さえる。

「……高遠あきらです」

一応自己紹介をしておくと、にこーっと嬉しそうな笑顔を浮かべる。少年から視線を逸らし、あきらは冥冥を睨んだ。

「小学校じゃないんだぞ。わかってんの?」
「わかっているとも。大丈夫だよ。ねえ憂憂?」
「勿論です姉様!」

姉様の仕事に同行できる折角の機会に、失敗などしません!と目を輝かせて、憂憂が言う。冥冥が小さな頭に手を乗せた。

「どうだい、かわいいだろう?」

自分の前に並ぶブラコンとシスコンに、あきらはすっかり呆れて、ハァーと長い溜息を吐いた。