呪術高専はとても東京とは思えないような山の中にある。ちょっと山を下りれば街があるにはあるが、それでもやっぱり田舎は田舎だ。
都心に向かう電車の中で、不便だよねえと呟けば、野薔薇はそうでもないわよと言った。
「えー」
「こんなちょっとで都会まで出てこれるんだから全然マシよ。田舎なめんな」
そうは言うけどやっぱり野薔薇は間違っていると思う。電車の本数は少ないし、夜はやたら暗いし、コンビニに行くのにも一苦労だし。あまり納得いかない様子のあきらを見て、「いつかマジもんの田舎ってやつを見せてやるわ」と野薔薇が意気込む。そんな日がくればいいなと、あきらは笑った。