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交流会前/真希と真依

真希の妹を初めて見た。

禪院真依。
年に一度の交流会、京都校の代表としてやってきた学生たちの中にその子はいた。

真希と違う制服、真希と違うショートカット、真希と違う女性らしい口調。
それに真希と違って根性悪なのだと、この間学内で鉢合わせてお気に入りのジャージを穴だらけにされた後輩は憤慨していた。

「……なんか不思議。同じ顔なのに、全然違うんだねぇ」

まるで敵でも見るように向けられたその顔は隣に立つ友人と同じなので、あきらはなんとなく居心地が悪いような気持ちになる。
壁に背を預けて、強い視線を受け流しながら、真希が小さく息を吐く。

「まあな。……同じものにはもうなれねえ」

もう、と真希は言った。
その言葉には何か、感傷のようなものが込もっているように、あきらには聞こえる。

──もし昔は同じで、今は違うのだとしたら。
『同じ』から最初に外れたのは、果たしてどっちなんだろう。

そんなどうでもいいことを、あきらは少し考えた。